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初演作品について「Prelude「IZANAI」」

 

今回出演する、ピアノ・マリンバ・サキソフォン(ソプラノサックス)・ファゴットのために書いた、

楽器のみのアンサンブル作品です。

タイトルは「Prelude「IZANAI」」。日本語にすると、前奏曲「誘い」です。

 

「誘い」をローマ字表記にしたのは、「さそい」とも読めるので、わかりやすくするため…、です。

あまり深い意味は込められておりません。

 

さらにこの作曲に至るまでも、深い話は特にありません。

さあ寝ようと布団に入り、目を閉じた時に、今回演奏させていただく「所沢ミューズ キューブホール」の光景がふと頭に浮かび、自然とひとつのメロディーが、マリンバの音で浮かんできたから…、というだけでした。この演奏会で楽器のみのアンサンブルをやることも、特に予定していなかったので、浮かんできたメロディーを気にせずに、さっさと寝てしまおう(翌日も早起きしなくてはいけなかったですし)と思ったのですが、寝ようとしても頭の中で繰り返されるマリンバ…。布団から出て、誘われるように(?)ペンを手に取ったのでした。

 

この曲はその時浮かんできたメロディーのリズムパターンが常に流れています。ハーモニーの変化もそれほどなく、テンポも一定です。その中でそれぞれの楽器が呼応しているような、しかし無関係に遊んでいるような自由さで進行し、何かが見えてきたかと思えば、すぐに離れてゆき突如夢の終わりを迎えます。

 

幻想的な雰囲気を持つ今回の会場もイメージしながら曲を書いていたので、その場で演奏できることを嬉しく思います。夜更かしして曲を書いてしまいましたが、翌日は予定通り早起きできたので良かったです。

 

岸部洋介

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